母乳にグルタミン酸があるならミルクに味の素を入れると良い?

母乳 グルタミン酸

母乳の味は、グルタミン酸だけが決めるものではありません。
グルタミン酸は栄養成分であるとともに、旨味成分としてよく知られています。しかし、母乳の味はそれによってのみ味が決まるわけではないはずです。粉ミルクの味そのものについては、それを長年作り続けてきたメーカーが研究し続けてきて、栄養バランスとともに作り上げてきた集大成であって、決してそれが不味いということではないはずです。では、そのミルクよりも母乳を求める、というのは味だけが問題なのではないと思います。赤ちゃんにとっては抱っこされて口に含むお母さんのおっぱいのぬくもりが好きだとか、匂いに安心する、といった複合的な要素があって、母乳に拘るのでしょう。決して、グルタミン酸を混ぜたから母乳に味が似るかもしれない、というそんな疑似的なもので納得してくれるようなものではない筈です。

一番良いのはお母さんの母乳が出るように頑張ってみること

お母さんの母乳が出るように頑張ってみること
しかし、これは体質や状況によって影響されることが大きく、また『母乳信仰』とも言われる昔からの迷信や偏見によって悩むお母さんが今でも多く、無駄にプレッシャーやストレスを感じる悪循環ともなっています。母乳が出るメカニズムというのは、意外とシンプルです。妊娠中に乳腺がどれほど発達して、お母さんの体が母乳を出せる体制を整えられるか、ということに負う部分が大きいです。そこには個人差もあって、出産したとたんに溢れるほどの母乳が出る人と、つらい思いをして絞っても、数滴しか出ないとか、赤ちゃんが吸ってくれるのに全然出てくれなくて、親子で疲れてしまう、というように人それぞれなのです。そこに周囲からの余計な情報が入ってくると、母乳を出せないことで『ダメなお母さん』の烙印を押されたような気持になって、無駄に悩んでしまい、そのストレスでさらに出せるはずの母乳も止まってしまう、という方が、この情報化社会にもたくさんいらっしゃるのです。例えばそれがおばあちゃんの『●●さんの奥さんは完全母乳だった』という噂話だったり、通りすがりの他人が『赤ちゃんかわいいわね、母乳で育ててるの?』という何気ない声かけであっても、それが今まさに母乳とミルクの狭間で悩んでいるお母さんには追撃になりかねないのです。

では、どうしたらそのしんどい境地から抜け出せるのでしょうか?

どうしたらそのしんどい境地から抜け出せる
まずは出産した病院や助産院、子供の定期健診のときなどにプロに相談してみましょう。稀に、母乳が出ないことを責めるようなことをいう人もいますが、それはスルーして構いません。親身に話を聞いてくれる人の事だけを信じればよいのです。ことに助産師さんや保健師さんはそういった悩みに関しては乳房の問題だけでなく、メンタル的な部分のケアに関しても知識があるので、ストレスを軽減して頑張っているお母さんの状態を改善していくための知恵を授けてくれるはずです。出ない人には出るようにするための知識や生活改善のアドバイスをしてくれます。

もっとも直接的なのは母乳マッサージです。これは、詰まっている乳首や乳腺の状態を改善して、母乳を出しやすくするマッサージですが。プロの施術はとても痛くて、痣ができることも、涙が出る場合もあります。しかし、最長で三ヶ月頑張って出るようになった、という話もあって、早々に諦めてしまうことはないのだ、思います。また、そのころになると赤ちゃんの方も『吸う』という行為が上達してくるのです。赤ちゃんは生まれてすぐにおっぱいが吸えるわけではありません。毎日の積み重ねで少しずつ上達していくのです。そして、母乳が足りない、と心配しているお母さんは、必ずミルクを用意されるでしょう。どうしてもお腹がすいた時には、赤ちゃんもミルクを飲むはずです。赤ちゃんにとってはそれが命がけの仕事だからです。少しでも母乳が出るようになれば、それを必死で漏らすまいとして吸うでしょう。そうなると、お母さんの体も反応して、堰を切ったように母乳が出るようになる、というケースもあるのです。母乳もミルクも、お母さんだけの問題でも、赤ちゃんの問題でもなく、二人の間で展開される濃厚なコミュニケーションであり、壮絶な戦いでもあり、そういった甘くて切ない、終わってしまえばほんの数か月のことなのです。

もしそれでも母乳がうまく出なかったら…?

という心配を、今されているお母さんは沢山いるでしょう。
しかし、赤ちゃんは毎日成長しています。今目の前に元気でいるのであれば、多少体重の増え方が遅かったとしてもそれほど心配しなくて大丈夫です。5ヶ月になれば離乳食が始まり、どんどんその比率は上がっていきます。口の機能は向上し、歯が生えて、スプーンで食べられるように、飲み込めるようになっていくのです。あっさりと卒乳して一緒に食卓を囲む日がやってくるのです。逆に、母乳が出過ぎてそれが当たり前になり、断乳・卒乳に苦労するお母さんもいらっしゃるのです。本当に、赤ちゃんとお母さんの間のお悩みは人それぞれです。

赤ちゃんと二人で向き合っていると、小さいはずの悩みも物凄く辛くて重たいものに感じますが、終わってから振り返るとあっという間のことになります。ありきたりな言葉ですが、明けない夜はありません。気持ちを切り替えて、赤ちゃんに笑いかけられたら、きっと何かが変わっていきますよ。

桜華

埼玉県・50歳・女性
息子が二人いて、ちょうど一年半違いで生まれました。一人目の母乳育児中に二人目を妊娠、出産、その後二年以上の授乳を経験しました。二人とも哺乳瓶を受け付けてくれず、母乳オンリーでしたので、家族に預けることもできず大変でした。しかし、今まででもっとも濃密に親子で過ごした時間は、彼らが成長した今となってはそれも家族にとって良い思い出、宝ものです。今もう一度同じことができるのなら、もっとうまく対応してあげられるのに、と思ってしまいます。

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