母乳は年齢により少なくなりますか?

母乳 年齢
[su_box title=”Q.母乳は年齢により少なくなりますか?” box_color=”#fd7e89″]周りは30~40代で子どもを授かった人が多く、完母を目指していても母乳量が少なく混合かミルクに切り替えています。ところが祖母の周りは20代で出産されているせいなのか、搾乳しないといけないぐらいパンパンに貼ってしまうと言っていました。現在35歳で妊娠中です。[/su_box]

母乳は、お母さんの年齢や健康状態に大きく左右されます。
それは出方やその量だけでなく、栄養的な質にもかかわってくるのです。今よりもずっと前、食生活が貧しく栄養が悪かった時代に、20代が結婚適齢期と言われていたのは、こうした妊娠・出産・授乳に関する体の条件もあってのことだったのです。

まず、妊娠して赤ちゃんをお腹の中で育てている間、お母さんの体の中はいろいろな意味で激変します。
自分の血肉を分けるようにして赤ちゃんの成長をうながし、その生命を全力で支えるのです。カルシウムが削られるように溶けだし、ホルモンバランスが変わり、骨や肌、髪などにも大きく影響を受けることになるのです。この時期に様々な検査をして、貧血対策の医薬品やカルシウムに関するサプリメントなどを処方される人も少なくありません。

しかしそういった身体の内側の変化は、出産と同時に終わるのではなく、出産前の状態に体を戻していくことと、さらに授乳というプロセスに向かうために、じわじわと続いているのです。
よって、その時期、お母さんの身体は色々なものが足りない状態であり、外から適度に補っていかなければなりません。
妊娠中からしつこいほどの栄養指導があったと思われますが、それは「妊娠」→「出産」→「授乳」と長期にわたるプロセスを安全に乗り切っていかなければならいための配慮なのです。

さて、そんなお母さんの年齢と母乳の関係ですが。
身体を構成している細胞の若さは様々なことに直結します。
昔と比べて「今の30代は若い」というイメージが定着していますが、それは社会的条件に於いて、という意味が強いことを忘れてはいけません。
内臓や筋肉、血液などは確実にそれだけの時間を生きていて、様々なダメージを蓄積してきているのです。
ことに現在は結婚しても、妊娠しても仕事を離れないお母さんが増えています。昔のように赤ちゃんが出来たら毎日ゆったり過ごす、というのはなかなか難しい時代なのでしょう。そんな中で、お母さんは妊娠という身体的ストレスに加え、従来の仕事のプレッシャーや通勤、睡眠不足などという過酷な状況を経ての出産という事態が増えています。そのダメージを修復しきれないままに出産後の、思うようにならない大変な時期を過ごしていかなければならないのです。

そんなお母さんの体の中は恐らくはボロボロです。
赤ちゃんに分け与えたカルシウムの影響で、自分の骨や歯はもろくなっており、さらに血肉を削るようにして母乳に変換して赤ちゃんに分け与え続ける、ということになるのです。
忘れてはいけません。母乳は、乳腺を通して出てきただけの、もとはお母さんの大切な血液です。
そして、30代になると造血細胞も20代のようには働いてくれないのです。
よって完全母乳を目指しても、その母乳そのものの栄養の質は、20代には敵わない可能性があるのです。

また、体力的な面はもっと直接的に衰えを実感することでしょう。
若いころには徹夜してもすぐにリカバリーが効いた、という方でも、20代半ばになり、30代にさしかかり、そんな無理ができないようになることを実感してきているはずと思います。
そして、乳児を育てている時期は夜中に何度も起きたり、自分のペースでは全く物事を動かせないといった、心身ともにしんどい状態になります。
そんなストレスは血液の質に、さらに母乳の質に直結するのです。
赤ちゃんに吸わせることでおっぱいが出やすくなる、というのは本当です。ホルモンがそういう作用を促すのだそうです。また、そうして乳首を吸ってもらうことで、産後の子宮の戻りが促されるという作用もあるので、積極的に吸ってもらうのはとても良いことなのです。
よって、おっぱいを出すのに効くと言われる食材(もち米や小豆、肉、魚)を中心に、バランスの良い食事を摂り、母乳育児を続けることは母子ともに体のサイクルを整えるためには効果的です。

しかし、もし母乳量が足りなかったり、体力的に厳しいというのであれば、完全母乳に拘らず、ミルクに頼るのも悪いことではありません。
ミルクも、長年の研究や経験から味も成分も母乳に遜色のないものとなってきています。

ミルクであっても、母乳であっても、お母さんが笑顔で赤ちゃんに接することができ、さらに赤ちゃんが元気に育つことが最大の命題なのです。
それを念頭にして、授乳ライフのバランスを考えてみてください。

桜華

埼玉県・50歳・女性
息子が二人いて、ちょうど一年半違いで生まれました。一人目の母乳育児中に二人目を妊娠、出産、その後二年以上の授乳を経験しました。二人とも哺乳瓶を受け付けてくれず、母乳オンリーでしたので、家族に預けることもできず大変でした。しかし、今まででもっとも濃密に親子で過ごした時間は、彼らが成長した今となってはそれも家族にとって良い思い出、宝ものです。今もう一度同じことができるのなら、もっとうまく対応してあげられるのに、と思ってしまいます。

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