母乳育児をされていて片方しか出ない人、いらっしゃいますか?

母乳育児をされていて片方

母乳育児をされていて片方しか出ない人、いらっしゃいますか?

出産してから片方しか母乳が出ないのですが、乳腺炎や乳がんが心配です。また右が出るためか、左が小さいままです。卒乳してもおっぱいの形はもとに戻らないのでしょうか?

母乳や乳房の形で心配し過ぎるのは良くないです。前向きに考えましょう。

私は実家が酪農家ということもあり、若い頃から乳牛の世話をしてきました。
乳牛も片方だけ乳が取れないこともあったり、乳腺炎になることもあります。

母乳育児をされていて、「片方しか出ない。」、「乳腺炎や乳がんが心配。」、「乳房の形が違う。」、などなど色々な悩みがありますよね。
母乳や乳房の形と言うものは千差万別であり、動物も同じです。

だから病院に行って乳腺炎等の病気で無ければそこまで心配する必要はまったくないのかと思います。

今から、母乳の病気やトラブルを乳牛に例えてお話していきますが、最後までお付き合い頂けたらと思います。

母親の体は牛も同じです。

牛乳というと、昨今、良くも悪くも様々なイメージが持たれていますが、ほとんどの洋食をはじめ、いろんな食品に加工されており、牛乳そのものを口にしなくても乳製品を口にされた方は多いのかと思います。

ちなみに日本は生乳が国内生産100%であり、よほどの事が無い限り、外食やスーパーなどで国内産の牛乳を口にしています。

さて、牛乳のもとはなんでしょうか?勿論、乳牛つまりホルスタインのお乳ですよね。

乳牛はどうしてお乳が出るのかと言うと、「出産するから」です。

当然ですが出産できるのは乳牛の雌だけですから乳牛のオスはお肉になってしまう運命です。
そう、出産して母乳でお子様を育てている皆様と同じように雌牛も妊娠出産を経験して、牛乳、つまり、母乳を我々人間に提供してくれています。

牛の妊娠期間は人間と同じ280日です。出産後おおよそ2~3か月で次の妊娠をします。
日本は90%ほど「人工授精」で乳牛を妊娠させます。
乳牛は1年に1回のペースで出産させています。
牛乳を出してくれる期間は出産してから305日間です。

どうして305日間かと言うと先述しました通り、牛乳を出してくれている期間に既にお腹の中に赤ちゃんがおり、305日目に次の分娩2カ月前になり、乳牛は産休に入ります。
この産休期間が60日あり次の出産をするため、おおよそですが乳牛は1年に1回出産している計算になります。

母牛も人間と同じ母乳を出す母親です。悩みも病気も一緒です。

そこで、牛乳を出す乳牛は1年1回出産しているのですが、出産後はどうなるのでしょうか?

人であれば当然母乳が出るようになりますね。
一方、乳腺がつまったり、乳腺炎になったり、いろいろと面倒なことが起きるようになります。

乳牛も人間と同じように乳腺炎は頻繁になり、4本の乳頭のうち1~2本お乳がでなくなる、分娩毎に乳房の形が変わる、元々乳房の形が左右非対称であることも多々あるのです。

そう、我々出産したお母さんたちと同じ経験を牛もしているのです。

乳腺炎になってしまった牛は治療と同時に、その母牛の牛乳は市場へ出回ることを禁止されており、牛乳は廃棄処分します。乳腺炎でも乳牛はお乳を機械で絞られます。

乳を絞らないと牛は死んでしまうからです。

ですが、乳腺炎の乳房は我々人間の母親と全く同じで熱感を持ち、張り・シコリ・乳房の形の変化・痛みを伴い、母牛はとても辛く、その乳房からお乳を搾られると痛さで母牛は大暴れします。

急性乳腺炎になると死亡してしまうケースもあります。
ですから酪農家経営者は母牛が痛がっても搾乳し薬物を用いて乳腺炎の治療にあたります。

それぐらい人の母乳の病気とあまりにも似すぎているんですね。

盲乳は人間だけではありません

酪農で乳牛を育てていると、酷い乳腺炎や予期せぬ事故で4乳房あるうち1~2乳房から乳が全くでなくなってしまうことも多々あります。

「盲乳」と呼ばれる現象です。

どのケースの盲乳も治療が必要であり「完全盲乳」になるまでには神経を使います。

ところが盲乳になってしまうことは母牛にとって、とても楽なことです。

下手に牛乳が少ししかでない乳房であったりすると、乳腺炎を再発してしまったり、死に至るケースになってしまうからです。

盲乳、つまり乳房が眠りについてくれると機能が停止し、心身ともに楽になりますが、ここで乳房と子を育てるという本能が動き出します。
それが乳房の形の変化です。

盲乳になり、母乳が出なく乳房が発生すると母体は子を育てる本能を発揮し、他の機能している乳房から母乳の量が多く出てくるようになります。

盲乳になってしまった乳房は乳房も乳首も小さく退化していきます。
逆に盲乳になった乳房が現れると他の乳房は大きさを増し、飛躍して母乳を出すようになってきます。

当然ですが、4乳房の比率や大きさ、などは形悪いものになってしまいます。

残念ながら、盲乳になった乳房と言うのは、次出産をしても、機能を発揮することは乳牛にはなりません。
盲乳は盲乳のままであり、左右非対称であり続けます。

人間でいう卒乳期間と乳牛の産休期間は意味合いは同じものなのですが、産休期間であっても乳房の形の違いは修正がききません。

牛は分娩しても乳房の形が元に戻ることはなく、逆に、産歴を重ねるごとに乳房の大きさや母乳(牛乳)は大きく変化していきます。
その結果、母牛は乳がんや疾病になってしまうかというと、母牛が乳がんになることはありません。もっとも家畜ですから生命に期限があり、人間の様に寿命を全うできることなどはないため、また人間ほどの長命さを持っていないため、癌になる前にその命が尽きてしまうので人間と家畜との比較はできませんが。

母になることは牛も人間も同じくらい大変です。

「人間の出産の苦しみが牛にわかるのかな?」

と思う方もいらっしゃるかと思いますが、母牛も出産のときは悲鳴を上げます。涙も出ます。
陣痛で顔色が悪くなったり、ウロウロしだしたり。

勿論、破水もあり、陰部も切れます。助産しないと分娩しきれずに母子ともに死に至ることもあります。

帝王切開もありますし、逆子も、死産も、悪露もなにもかも人間と全く同じです。

分娩後も乳腺炎に苦しみ食事制限や獣医師による治療を要することが多々ありますし、分娩と同時に体の代謝が変わるため、大病を患うこともあります。

母乳が出ない、乳腺炎に頻繁になってしまう、乳房の形が違う。
色々、母親は悩みが尽きないのですが、母牛はそれでも毎年子を産んでいて生きています。
そして、子供(子牛)への愛情はいっぱいです。

私にしてみると、仕事がらそう思えて仕方がないのですが、母乳育児をされているママたちも同じような悩みを抱えているのではないか?と思いますが、いかがでしょうか?

余りに自身の体を心配し過ぎ、逆に体や精神を崩してしまわないよう、分娩後は母体をいたわり、何よりも、子供に愛情を注ぐのを一番に考えるのが現在できることではないかと思います。

母乳育児もわずか一年程度、一瞬にして終わるものです。
今ある時間を大切にしていただけらと思います。

ぱんだママ

東京都・48歳・女性
1児の母です。昔、酪農の仕事をしており、自身も妊娠出産して、母牛と同じだな~といつも思っており、面白い観点や視点・論点で妊娠出産している自分と母牛を照らし合わせて子育てと母乳を与え続けていました。そのちょっとおかしな考え方や経験を、牛のことを知らないママさんたちにも知ってもらえたらなと思い記事を書いてみました。

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